空/1 仏教における空とは固定的実体もしくは「我」のないことや、 実体性を欠いていることを意味する。 空は時代や学派によっていくつかの概念にまとめられるが、 その根本的な部分ではほぼ変わらず、 いずれも「縁起を成立せしめるための基礎状態」を指している。 ただし、この概念は初期仏教以来用いられてきたものではあるものの、 とりわけ大乗仏教初期の『般若経』やナーガールジュナの 『中論』及びその後継である中観派によって特に強調・称揚・] 発展されてきた概念であり、そこに端を発する中国仏教宗派の 三論宗を「空宗」と別称することからも判るように、 一般的にはその文脈との関連で用いられることが多い。 原語はサンスクリットの形容詞「シューニャ」、 名詞形は「シューニャター」でしばしば「空性」と漢訳される。
by tomhana0907
| 2013-12-14 04:22
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