走馬灯のように/19 人の心はうつろいやすい/徒然草26段 「風も吹きあへずうつろふ、人の心の花に、馴れにし年月を思へば、 あはれと聞きし言の葉ごとに忘れぬものから、我が世の外に なりゆくならひこそ、亡き人の別れよりもまさりてかなしきものなれ。」 再度、徒然草に戻りってこの一文の意味をざっくりまとめておくと、 色あせ散りゆく花よりも、うつろいやすい恋心。 親しかった頃に、いとしい人と交わした言葉は忘れられない。 でも、いつの間にか別世界の人になり、記憶から消えていってしまう。 それが恋のならわし、というものだろうが、死に別れよりも悲しい。 平安時代の和歌が織り込んであったりで、きれいな一文。 恋心はもちろん、友情や信頼、尊敬、感謝まで…。 尊い気持ちはどうしてこんなにも簡単に薄れてしまうのだろう。 人の心はうつろいやすく、それに気づいてしまうとひどく悲しい。 でも、もし縁があって、いつかまた出会うことがあれば、 「こんなことがあったね」って昔を懐かしんで笑い会えたら嬉しい。 本当に縁がある人とは再び出会うから。それが私の実体験だ。
by tomhana0907
| 2014-02-03 02:43
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